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【特集】ジャン=リュック・ゴダール

2022年9月13日、ジャン=リュック・ゴダール監督の訃報の知らせが飛び込んできました。

私自身も大好きな映画監督であるゴダール監督の訃報に、大変悲しみました。ご冥福をお祈りいたします。

今回は偉大なゴダール監督について詳しく見ていきます。

ジャン=リュック・ゴダールとは?

 ジャン=リュック・ゴダール(1930年12月3日-2022年9月13日)は、フランスを代表する映画監督です。

多作で知られ、生涯の監督作品数は100本を越えます。

フランソワ=トリュフォーやクロード=シャブロルと並び、ヌーヴェルヴァーグの旗手とされています。

そんなゴダール監督ですが、2022年9月13日に逝去されました。死因はスイスで法的に認められている自殺幇助ということで、実質的な安楽死と報道されています。

ゴダール監督の代表作

多作なゴダール監督の作品を全て列挙することは難しいので、代表作を挙げてみます。

  • 「勝手にしやがれ」(1960年)
  • 「女は女である」(1961年)
  • 「女と男のいる舗道」(1962年)
  • 「軽蔑」(1963年)
  • 「気狂いピエロ」(1965年)
  • 「アルファヴィル」(1965年)
  • 「中国女」(1967年)
  • 「ウィークエンド」(1967年)
  • 「ゴダールの映画史」(1989年)

こうやって列挙してみると、1960年に有名な作品が多いですね。因みに最後の作品は「イメージの本」(2018年)であり、逝去される4年前の作品です。

ゴダール監督は何が凄いのか

ゴダール監督が評価される理由は、従来のハリウッドの「映画の文法」を破壊し、破壊しただけでなく芸術的で難解な作品を商業的に成功させた手腕によるものです。

刹那的なキャラクター、一見繋がりのないカット、印象的なモンタージュをモノローグで繋いで意味ありげなものに仕立てるセンスが抜群です。

また、従来の映画は連続性というルールの上に敷かれていました。一方ゴダール監督は、長回し、即興の演技、俳優がカメラに向かって話す「モノローグ」、偶発的な照明、ジャンプカットなど、既成概念をぶち壊す映画作りをしました。

ヌーヴェルヴァーグとは?

1950代に始まったフランス発の映画界におけるムーブメントです。日本語でヌーヴェルヴァーグは「新しい波」を意味します。

ヌーヴェルヴァーグ作品は、低予算で製作され、刹那的な若者たちの友情・恋愛などを描いています。従来的なハリウッド映画へのアンチ・テーゼであり、「現実はハッピーエンドなんかじゃない」という想いが根底にあり、商業的というよりは芸術的で難解な作品が多いです。

フランスで大きくなったヌーヴェルヴァーグは、その後アメリカに飛び火して「アメリカン・ニュー・シネマ」というムーブメントを生み出し、「卒業」や「イージー・ライダー」などの傑作を誕生させます。

ゴダール監督はヌーヴェルヴァーグの代表的なメンバーでした。